自宅PC点検を強制するな !
問われているのは職場環境の改善
                                               2010.1.7


 H19年、NTT東日本東京支店の元社員の自宅にある個人用パソコンがウィルスに感染し、パソコン内にあった無断で持ち出した業務関連ファイルが、ファイル交換ソフト「Winny」ネットワーク上に流出した。

 再発防止策としてNTT東は、 これまでの@業務関連ファイルの社外への無断持ち出しの禁止、Aお客様情報を格納した専用サーバへのアクセスを指紋認証により制限、B全社員への周知・教育等を実施し、個人情報の保護に努めてきたことに加え、C 機密情報流出防止対策ソフトの導入による社内パソコンの外部記録装置用接続口の制限、D弊社グループ社員を含む全社員に対して、ファイル交換ソフトの起動禁止及び会社情報の検査・削除を行うツールを配布し、<1>自宅パソコンにおける会社情報の保管禁止、<2>ファイル交換ソフトの利用禁止の徹底をする、とした。

 D項は具体的には、自宅PCからeランニングに入り、「Winny」等の15種類のソフトを削除するツールをダウンロードし40〜50分かけて削除して、会社に報告書を上げろといい、しかも「点検結果の報告を義務化」している。その後、毎年点検を求め、職場によって未提出者には、「訓告処分」を出している。

 しかしどうも強権的である。土足で個々人宅に上がりこみ、有無を言わせず「点検」し、抵抗すると「処分」するという図が浮かぶ。「指紋認証」や「外部記録装置用接続口の制限」などの対応をした、あとは1人ひとりの労働者が「危ない」ので、その労働者のPCもNTTが管理するということのようだ。全てをハード的に解決しようとしていることにも問題がある。

 なぜ自宅まで仕事を持ち帰るのだろうか、そうしないですむ体制つくりはどうなっているのだろうか。いろいろな情報を抱える業務の外注化しているが、これでいいのだろうか。

 例えば、NTTデータ東京SMS梶ET主任は「仕事が終わるまで帰るな」と、請負元労働者Bさん(女性)に32時間労働を強制し、体調が悪いので早退したいといえば「皆に謝ってから帰れ」、メールと伝言で帰宅すれば、翌日「土下座しろ」と自分の都合で関連労働者を「いじめる」職場実態がある。

 こうした殺伐とした、人間をモノのようにしか扱わない状況を放置しておいて、職場の人間関係・信頼関係は作れない。オールNTTとしてお客様の信頼を得ようとするなら、まず、正規・非正規を問わず、職場での「差別・いじめ」の根絶こそ急務である。

 いわば、ソフト面でのNTTの対応は皆無であり、こうした改善こそが「情報流出防止」の第一歩であり、問われていることである。

 そうしたことに反省もなく目をつぶり、処分をちらつかせながら点検・報告を求めるようなことは止めるべきである。

 そのような強権的行為はむしろ、NTT労働者の人心が離れてしまうことを、NTTは知るべきである。